日本はやっぱりヨーロッパから遠く離れた、アジアの東の果ての島国なのだなあと感じる時の一つが、ニュースラジオを聞いている時です。
基本的に普段はBGM代わりにBBCをかけっぱなしにしてるのですが、ニュースでシリアからの難民とISに関して報道されない日はない、と言っても過言ではないぐらい、まぁこの2つのトピックについては毎日毎日繰り返し報道されるわけです。
日本でも2015年の8月末辺りに、このシリア難民がハンガリーのブダペストの駅に押し寄せて締め出しを食っているというニュースが大々的に取り上げられたようで、その時に初めて知り合いから、「なんかヨーロッパ大変なことになってるね」みたいなメッセージを貰ったのですが、向こうに滞在している時は、シリア難民の問題はそれよりもずっと前から毎日のように緊迫した感じでニュースに取り上げられていたため、メールを貰った時は「いきなり今頃どうしたん?」と逆に思った記憶があるわけです。
このシリア難民問題が左様なまでに向こうでは切羽詰まった問題であることは、とりわけBBCで名前が上がる西洋諸国の首脳陣の中でも、その頻度が自国のキャメロン首相を除いて最も高い宰相(と私には思われる)が、ドイツのメルケル首相であることと無関係ではないと思うわけです。
難民受け入れに対して積極姿勢であったメルケル首相(因みに首相は英語ではprime ministerですが、ドイツの首相の時だけGerman Chancellor Angela Merkelと言っています)だったのですが、大晦日にケルンでアラブ人や北アフリカ人移民と思われるグループによる集団暴行事件が起こったため、国内のみならず、ここんところ絶好調のトランプ氏などからもかなり批判が出たわけです。 因みにBBCで名前の聞くヨーロッパの首脳ってキャメロンとメルケルとあと、フランスのオランド大統領ぐらいしか思いつかないのですが、私の気のせいですかね???イタリアとかスペインにもリーダーいるはずなんですけどね・・・。
ま、それはさておき、フランスのオランド大統領もやはり、そのメディアでの露出度はパリの同時多発テロと無関係ではなく、結局のところこの二人のトップの露出度の高さは、ヨーロッパでのシリア難民とIS絡みのニュースと無関係ではないと思わずにはいられないわけです。
そんな中、一昨日にはベルギーで、空港とEU本部のある地下鉄駅とで通勤時間帯を狙った同時テロが起こったわけです。ニュースでインタビューを受けていた日本人も、爆発音が聞こえた瞬間に「テロだと思ったので、すぐにその場から逃げた」と言っていましたが、その死傷者の数を見てもかなり大きな被害の出たテロ事件であったわけです。
もちろんBBCでもこの事件のニュースがここ2日ほど、トップで上げられているわけですが、昨日、そんな中で、珍しく日本のニュース記事が取り上げられていたので、見てみると、逃げ出したシマウマが麻酔の吹き矢で打たれた後、ゴルフ場の池で溺れ死んでいたというものでした。 テロと難民だらけのニュースの中に何を思ってBBCはこのシマウマのニュースをわざわざテロ翌日のこのタイミングで極東の果ての島から届けたいと思ったのであろうか、あるいは、はたまた、日本はそれほどまでにガラパゴス化した安全天国であることをBBCは全世界にアピールしたかったのであろうか、あるいは、溺れ死ぬ危険性があるのに、なぜ日本人はシマウマに麻酔の吹き矢なんか打ったんや!?という非難声明なのであろうか、そのBBCの真意の判断に迷うところであるわけです・・・。