同業で活躍している仲間から「HPに発表されてましたよ」とのことで調べてみたところ、早稲田大学で2017年入試(新高3生が受験)より文化構想学部と文学部が、その英語入試において、外部検定試験を利用したものも取り入れるようです。リンクはこちら。
外部検定試験として対象になっているのが
・TEAP
・IELTS
・英検
・TOEFL
の4つです。
この4つのうち、もしかしたら「漢字で書かれたのしか聞いたことないわ!」と思われた方もいらっしゃるかもしれませんので軽く解説しておきますと、
TEAP(ティープ)は上智大学と英検が共同開発したアカデミックイングリッシュの運用レベルを測る試験、
IELTS(アイエルツ)は原則として、イギリス、オーストラリア、ニュージーランドの大学・大学院に留学する際に受験する必要のある試験、
TOEFL(トフル)は北米の大学・大学院に留学する際に受験する必要のある英語の試験
となります。
特にIELTSとTOEFLは英語圏の大学・大学院に留学を希望する学生は必ず受験を義務付けられているテストでして、全世界で認知されている英語のテストと言えます。
こういう外部検定試験を取り入れると聞くと、ついつい端から帰国子女のみを対象とした、純ドメの、いわゆるフツーの日本の高校生にとっては「非現実的」な基準値が設定されているのだろうと想定しがちなのですが、今回早稲田の発表した数値は純国産日本人高校生でも頑張れば手が届く(かも?!)というかなりニクイ基準値設定となっております。
因みに、今回の発表では早稲田の両学部を受験する際に、あくまでも早稲田独自の英語入試の代わりに上記の外部英語試験を代替してもよいというだけの話しで、国・社の受験は必須となっておりますので、そこの所は注意が必要です。
そしてそうなると、結局のところ従来通りの受験英語を頑張って、早稲田の独自英語入試を受けた方が無難とちゃうん?と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
もちろん、その考え方も一理あります。
が、一方で、この外部試験にも少なからずメリットはあるわけです。
例えば、従来通りの早稲田の独自入試でチャレンジする場合は、当然英語も含めてチャンスは一回ポッキリですが、この外部入試の場合は、複数回チャレンジすることが可能であるわけです(その中で一番良い成績を大学に提出すれば良いわけで…)。
また、それ以上に魅力的なのは、特に入学後に留学などを考えている受験生の場合、いわゆる「受験英語」を端からスルーして、世界で通用する英語検定試験を高校生の時から勉強できるわけで、これはかなり魅力的と言って良いでしょう。従来の試験だと、高3いっぱいまでは受験英語に振り回され、晴れて入学した後にようやく世界で要求される英語試験をクリアすべく、再び「受験勉強」をしなければならないという無駄を排除できるわけですので、その差は非常に大きいと思います。しかも、その要求されているスコアは必ずしも帰国子女でないと手が届かないような「雲の上」の数値ではありません。これは一考の余地があるのでは??と思うわけです。
と、ここまで持ち上げておいて、最後に受験生の視点から懸念点を少し挙げておくと・・・
①国社がかなり優秀な帰国子女が大量に来たら・・・?
👉これは残念ながら純国産高校生には勝ち目はありません。。。(-_-;)そういう意味で、初年度、フタを開けてみて、実際にどれぐらいのスコアが必要となるのかを見極める必要はあると思います。
②受験料は?
👉特にIELTSとTOEFLは受験料がかなり高額です(為替相場にもよりますが、1回だいたい2.5万ぐらいします)。つまり複数回受験できると言っても、4回受験すると10万円コースです・・・。あ、あと、受験に際してパスポートが必要となりますので、持っていない人はパスポートも申請しましょう。
③試験形態は?
👉特にTOEFLはいわゆるペーパーベースのテストではなく、PCで受験しますので、答案は「書く」のではなく、全て「タイピング」となります。よって、ブラインドタッチができないと致命的です・・・。たいていの日本人高校生にとってはあまり馴染みのない試験形態であるがために、慣れが必要です。