かつての私もそうだったので、恐らく保護者の方はもちろんのこと、英語の先生の中にも結構な割合でいるのではないかと思うのですが、いわゆる
「大は小を兼ねる」理論
です。
はい、これだけだとなんの話かわらないですね(^^;)。
一つ例を出すと、神戸大を目指す学生に、東大や京大の問題をガンガンやらせるといった感じです。仮に神大を受ける場合であっても、年度によってはかなり難しい問題が出る年もあるので、より高いレベルのことをしておいた方が、難化した時にも慌てなくてすむという論法で、まぁだいたいこういうことを言われたら普通は「そうやな」と納得してしまいますよね?
どちらかと言うと、進学校にこのパターンって結構多いんじゃないかなという気もするんですが、もちろんこのやり方が通用する生徒もいるわけです。基本的にかなり高い能力を持っている生徒なんかはこのやり方でも普通に成績を上げていきます。
ざっくり言うと、進学校で少なくとも上半分にいる生徒たちですね。ところが、これは逆に捉えると、たとえ進学校に通っていても残念ながら下半分に位置している生徒にはこのやり方はあまり効果がないな・・・と思うわけです(でもこれ、下半分ってことは進学校に通っている2人に1人は効果がないってことですよ)。
むしろオーバーワークの可能性の方が高く、その負荷を考えると個人的には百害あって一理なしやなと最近特に思うようになりました。正直なところ他教科はさておき、こと英語に関しては、難しい内容の英文を分析的に解説して読ませたところで、英文和訳の翻訳能力は多少つくのかもしれませんが、ある程度の分量の英文を短時間で読み取って内容を把握したり、頭の中で英語を日本語に翻訳せず、英語のまま理解する力というのは絶対に育まれません。
そして、それよりも個人的に非常に困ったなと思うのは、教え子の中で決して英語力が低いわけではない(というかむしろ高い)のに、学校の定期テストの点数が取れないために自分は英語ができないと自信喪失になっている生徒がいることです。
大体こういう生徒というのは、予備校やベネッセなどが主催する外部模試になると普通に学年でも上半分に入ってくるのに、莫大な試験範囲を課せられる定期テストになるとその殺人的な分量にやられてしまうのか、受ける前から気が萎えてしまっているケースが多いような気もします。(でも進学校は基本的に能力値が相当高い生徒が入ってくるので、試験問題を難しくするか、出題範囲を殺人的な量にしないと全員満点を取ってしまうという先生方の悩みもあるのだとは思いますが・・・(^_^;))
ここら辺に進学校に行っている子には進学校に行っている子ならではの悩みがあるなぁと最近つくづく感じるわけです(-_-;)。