他の人から見たら「そんなこと当たり前やろ」というようなことを長年気づかずにやってきて、ある日突然それに気づいて愕然とすることがあるのですが、大概のケースにおいてこういったことに気づかせてくれるのは愛すべき生徒たちであるわけです(^^)。
played / wanted / washed
この3つの動詞の過去形ですが、語尾のedの発音が全て異なるというのは中2の夏ごろであればほぼ理解できるとは思うのですが、ではどのedをどう発音するのかとなると意外とパーフェクトで発音できる生徒というのは、今もまだそう多くはないかもしれませんが、以前はもっと少なかったわけです。そこで塾講師という人種は、この問題がテストで出題された時の対策として、発音の覚え方やゴロなどを教えるわけですが、大方の塾講師の例にもれず私も高校入試を控えた受験生には直前対策なとで覚え方などを授業でやっておりました…(-_-)。
ところが、以前のブログでも書いたような気がするのですが、いまだにセンター試験の最初の問題でこの発音・アクセント問題が出題されているのですが、大学院のある授業で、このセンター試験の問題がプロジェクターで映し出され、日本では現在こういう問題を政府が出題しているという紹介とともに、なんでこんな問題を出してるのか、その意図を問われた際のあのなんとも言えないクラスメートの微妙な反応にいたたまれない気持ちになったことがあって以来、この類の問題がどうも私にはトラウマになっているわけです。
このパターンの発音問題って、実は帰国子女とかで発音がかなり上手な子でも間違ったりすることがあるので、本当に意味不明な問題だとは思うのですが、そう思えば思うほど授業でもこれを取り扱うモチベーションが皆無になりまして今では取り上げることもなくなったのですが、たまたま先日小学生の授業の中で過去形の文章を練習していたときに、この規則変化をする過去形の動詞(edで終わるもの)が出てきたのですが、その時、無意識ながらも「あ〜…edが出てきたわ…」とちょっと厄介やなと思いつつも、ひとまず発音練習をさせようと思って読ませてみたところ、なんと驚くべきことに教えてもいないのにすべてパーフェクトにedの発音を使い分けていたのです。
これ、お恥ずかしいことですが英会話スクールの先生とかであればおそらく「そんなん当たり前じゃ」と言われると思うのですが、ちゃんと普段からフォニックスの練習などで正確な発音で動詞を発音させていれば、それの過去形が出てきても正しく発音できるわけですよ…。(^_^;)そらそうですよね。ネイティブがwashedのedを[トゥ]と発音するのはそう発音するのが一番発音しやすいからに他ならないわけで、「主婦口スープ」とかそんなゴロで覚えささせること自体がナンセンスであるという…。
授業をしていて新たな発見をくれるのはいつも生徒たちなのだなぁと痛感する頻度が年々増えているように感じるのは、おっさんになって丸くなったからなのか、あるいは今まであまりにも生徒を(見ているつもりで)見ていなかったのか…(-_-)