文科省の2月2日の発表によると、
「中3と高3を対象とした英語4技能(読む・聞く・書く・話す)の調査結果は、全技能において国が当初掲げていた目標値に届かず、この世代から始まった小学校の外国語活動や、完全英語授業などの目立った効果は見られなかった」
とのことです・・・。(-_-)
こういう記事を読んで、「やっぱ学校の英語だけやったらアカンな」と言うだけだったら簡単なのですが、それではあまり問題の解決になっていないと思うわけです。
別に学校の先生を擁護するわけではありませんが、小中の教員の労働時間が13時間近くになってるとか、一部怪物くん化している保護者の方の対応や、またその一方で、一部ヤンチャ系のご子息・ご令嬢のケアなどに意識とパワーの大半を掛けざるをえないような環境で、しかも週末は週末で部活の顧問として、時に自家用車を引っ張りだしては練習試合に生徒を連れて行かなあかんとか、そんな状況下で、政府が定めた目標値に届いてないことに対して「どうすんねん!?」と吊るしあげられても「かんべんしてよね・・・」というのが本音じゃなかろうかと思うわけです。
と、同時に日本の教育を語る上で、民間教育を無視することはできないと思うのですが、こと英語教育に関して言うと、その民間教育と公教育がイマヒトツタイアップできてないのも問題とちゃうのかな???と思ったりもするわけです。。。。
私が中高生の頃とは異なり、今の学校教育における英語指導というのは随分コミュニケーション重視の方向に舵を切っている・・・ということを、私は留学中に知り合った学校教員との交流から知ったわけです(遅!)。
ところが、これからはともかくとして、今までを見ていると、受験英語は相変わらず文法・和訳中心のペーパーベースのテストが主流であり、それで合否が決まっていた以上、民間の私塾はその入試問題が解けるかどうかの一点のみに焦点を絞り、極めて効率性を追求した授業サービスを提供してきたわけで、そういう意味では、受験に受かりたい、受からせたい生徒・保護者の方のニーズに全力で答えるサービスを提供してきたわけです。
その結果、消費者のニーズに完全一致させている私塾の授業はすばらしく、受験英語と直結しないコミュニケーション重視の授業をしている学校教育は生徒からそっぽを向かれるという状況もあったとか・・・。嗚呼、なんという無駄・・・(-_-;)。
学校教育改革ももちろん大事なのですが、それよりも入試を変えれば随分雲行きは変わるように思うわけです。そういう意味で、これからの入試改革はとても楽しみです。入試をコミュニケーション重視にするかどうはともかくとして、少なくとも4技能の配点を均等にすれば、まず今まで文法・和訳ベースの指導をしてきた私塾が大きく指導方針を転換させるわけです。そうすると今までと比べて、私塾の指導内容も、公教育でなされている英語指導にずっと近づくと思われるわけです。日本の子どもたちの英語力を公教育だけでなんとかしようとせず、日本の資産でもある民間教育の力をもっと取り込むことで子どもたちの英語力ももっとスムーズに伸びるように思うのです。
時代は少しずつそちらの方にシフトして行っているわけで、そういう意味ではこれからがとても楽しみでもあるわけです。